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アンドーバーで中学生向けの数学コンテストを開催

9月6日土曜日、第1回アンドーバー数学コンテスト(MOAA=Math Open at Andover)が開催され、国内外の130人の中学生が集まった。このコンテストは12年生のジャスティン・チャンさん(Justin Chang)とアンディ・シュウさん(Andy Xu)が、アンドーバーの先生方の協力を得て主催した。

アンドーバーのホームページによるとMOAAは「中学生の数学のコミュニティへの関わりを強め、また彼らの知的好奇心を満たした楽しい経験をしてもらう」のが狙い。今年度は参加者全員を対象に3回戦のコンテストを行った。

コンテストは午前8時から午後5時半までで、個人戦で始まり、グループ戦へと続き、最後は「ガンガ・ボウル(Gunga Bowl )」で幕を閉じた。加えて、マイケル・レン氏(Michael Ren=2018年卒業生、マサチューセッツ工科大学1年在学中、2018年国際数学オリンピック金メダリスト)、ヴィヴィエン・マリック氏(Vivien Mallick=アンドーバーの入学試験責任者)、ヴァレリー・チャン氏(Valerie Zhang=2017年卒業生、現在ハーバード大学在学中)の3人の来賓が講演を行った。チャンさんとシュウさんは中学生にも(数学の)コミュニティが開かれる機会を作りたいと、去年の春からMOAAを取り仕切ってきた。

チャンさんはフィリピアン紙(The Phillipian)に対して「私たちは今年の5月にこの大会の主催を思いつきました。今まで、秋に地元で行われる中学生のための数学コンテストがなかったことに気づいたのです。私たちは今までたくさんの数学コンテストに参加してきました。そこで私たちは地元の中学生が楽しんで参加できる、素晴らしくかつ身近な数学コンテストを開催したいと思ったのです。さらにただの数学コンテストではなくイベントの幅を広げ、講演を行ったり、キャンパスを案内したり、食堂(パレスキー・コモンズ=Paresky Commons)で食事をしてもらったりして、チャペルでのガンガ・ボウルで素晴らしい時間を過ごしました。」とメールを寄せた。

数学教師でMOAAのアドバイザーを務めるキーム・ドバ先生(Khiem DoBa)は「初めての主催で、最初は何が起こるのかわからなかったけれど、最終的にジャスティンとアンディの統率力と大変な努力を讃えたいと思います。これは大成功でした。私は最初から最後までとても緊張していました。これは学生主催のコンテストだったので多くの必要条件を満たさなければならず、そのことをジャスティンとアンディが知っているかどうか、いろいろな意味で確認しなければなりませんでした。すべてが初めての事で、彼らは一丸となってたくさんの問題解決に当たらなくてはならず、私はとても緊張していました。けれども最終的にそれはとてもうまく行きました…前例も無いのに、期待通りに。」と語った。

 

チャンさんによるとMOAAの成功の一因は、方程式などの学校の単元を超えて、数学の意義を重視した試みによるものという。

 

チャングは「数学は、中学生が学んだことを今後の人生で活用することのできる大変重要な科目です。これを考慮した上で、MOAAは生徒に、数学を問題や課題として捉えるのではなく、スポーツと同じくらい爽快、協力的、競争的で、楽しいのだということを伝えることを目標としている。」

 

ドバはMOAAが本校の教育理念であるNon Sibiに当てはまると説明した。彼はMOAA組織は幅広いコミュニティとの繋がり、数学を楽しむ機会増加の促進を中心にまだ発展しうると語った。ドバはMOAA参加者の良い雰囲気と態度を目の当たりにし、MOAAの成功を悟った。

 

ドバによると、「(親子を)キャンパスに歓迎したことが私にとって今日の一番の思い出です。親子はとても熱心に参加してくれて、私はこのイベントに参加し、この親子を歓迎できたことが光栄でした。これは思い出の一部で、ジャスティン、アンディ、他の寮長全員のフィリップスアカデミーの素晴らしい代表とともに歓迎できたことを誇りに思っています。」

 

アボット助成金制度(Abbot Grant)からの5千ドルの助成金により(内2千ドルはOPPに当てられた)チャングとシューは本校の多くの部門や事務と共にこのイベントを実行した。両者は事務長局(the Office of the Head of School)、本校入学センター(the PA Admissions Office)、パレスキーコモンズ(Paresky Commons=食堂)、ポルクリラーセンター(the Polk-Lillard Center)、ケンパー講堂( Kemper Auditorium)、コクラン教会(Cochran Chapel)、サミュエル・フィリップスホールに設置される学科と協力した。

 

チャングは「建物の予約過程や多くの部門と調整をすることは大変な仕事でしたが、七月から十月までの長い期間にわたってできたことが助かりました。一、二ヶ月前に連絡をするだけで校内の部門がこれまで親切にしてくれることに驚きました。もちろん、期待を裏切流ような事態にも備えなければいけません!」と記載した。

 

「このようなイベントのセットアップはチャングとシューにとって貴重な経験となったと思います。校内でのイベントをどのように実行するのか、そして全員が参加しているのを確認するため、どのように仲間や父兄、管理者と協力するのか学べる良い機会となったと思う。」とドバは語った。

 

チャングによると、彼はすでにMOAA 2018 に続くMOAA 2019の成功を期待している。

チャングは「MOAAが今後も続いていく制度となることを願っています!」と記載した。